扶養的財産分与・慰謝料的財産分与
扶養的財産分与について
扶養的財産分与は、上記のとおり最高裁判所判決によって財産分与の要素とされています。
そして、令和8年4月1日施行された改正による民法768条の3項にある「婚姻の期間、婚姻中の生活水準、婚姻中の協力及び扶助の状況、各当事者の年齢、心身の状況」は、主として扶養的要素についての考慮要素と解されます。
慰謝料は別途請求
慰謝料も、上記の最高裁判所判決がいうように財産分与の要素であり、実際、慰謝料を加味して財産分与を定めるのが妥当な場合はあり得ます。
とはいえ、それも補充的なもので、結局は財産分与で慰謝料が考慮されないことや、考慮されても慰謝料として不足することもあります。
そして、調停や裁判で相手の有責性を主張する場合、慰謝料は財産分与とは別途請求するのが一般的です。
民法768条(財産分与)
- 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
- 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から五年を経過したときは、この限りでない。
- 前項の場合には、家庭裁判所は、離婚後の当事者間の財産上の衡平を図るため、当事者双方がその婚姻中に取得し、又は維持した財産の額及びその取得又は維持についての各当事者の寄与の程度、婚姻の期間、婚姻中の生活水準、婚姻中の協力及び扶助の状況、各当事者の年齢、心身の状況、職業及び収入その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。この場合において、婚姻中の財産の取得又は維持についての各当事者の寄与の程度は、その程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとする。
(
民法を見る)
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このページの著者
弁護士 滝井聡
神奈川県弁護士会所属
(登録番号32182)