離婚の財産分与

離婚の財産分与

夫婦は、婚姻中、様々な財産を得てきています。離婚するときには、それら財産をどう分けるのかが問題となります。



離婚に際し共有財産を分配

婚姻中に夫婦が共同で築いた財産を、離婚に際し、夫婦共有の財産として分配することを、財産分与といいます。
財産分与について、民法は、「協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる」と規定し(768条1項)これを裁判離婚についても準用しています(771条)。



財産分与の割合

財産分与の割合は、理屈としては財産形成や維持への寄与度があり得ますが、実務では原則2分の1ずつとされており、「2分の1ルール」と呼ばれています。ただし、特殊な職業や能力など個別の事情によっては、2分の1から修正されることもあります。



財産分与の対象

財産分与の対象となる財産は、夫婦が共同で築いた財産であり、預貯金、不動産、自動車、有価証券、家財道具、美術品などが考えられます。
名実ともに共有となっている財産と、一方の名義であるけれど夫婦が協力して取得し実質的に共有している財産は、通常はひとくくりに共有財産と呼ばれ、いずれも財産分与の対象となります。
夫婦の一方が働いて得た収入が一方名義の預貯金として残っている場合や、その収入を基に購入した財産なども、通常、財産分与の対象です。
夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、共有財産と推定され、財産分与の対象となります。

特有財産は財産分与の対象外

離婚の財産分与では、夫婦が共同で築いたのではない、一方固有の財産は特有財産といわれ、特有財産は対象外とされます。
たとえば、結婚前から持っていた預貯金や不動産、結婚後に親からもらったり相続したりした財産などがあります。
ただし、そのような財産であっても、結婚後の夫婦の協力によって財産の価値が維持・増加したといえる場合など、財産分与の対象となる場合もあります。

共有財産と特有財産の区別

財産分与において、共有財産と一方の特有財産がある場合、その区別をつける必要があります。しかし、双方の主張が折り合わないことがよくあり、共有財産と特有財産の区別は争いになりがちです。
たとえば、結婚前からの預貯金に結婚後の収入が入金された場合や、結婚後に購入した不動産について一方の親が資金の一部を提供した場合など、共有財産と特有財産が混在しており、それぞれの割合が問題となります。

共有か特有か不明なら共有推定

共有財産か特有財産か不明な財産や、一方が自己の特有財産として主張してもその証明ができなかった財産は、共有財産と推定され財産分与の対象となります。
ただし、離婚調停などで財産分与を話し合う場合、お互い妥協しあうなかで一定の特有財産を認めたり、証明の程度を緩めたりすることもあります。